2009年1月8日木曜日

HITトレーニング

ふっと、


思い返せば、そう、あれは、孤独なトレーニングでした。

何がかというと、Hypergravity Isolation Training、通称HIT Workoutsのことです。日本語訳だと、「超重力 独立型 トレーニング(?)」・・・、全くもって意味が分かりません。が、英語だと何となく分かります。ま、簡単に言うと、ドラゴンボールの孫悟空が、界王拳の修行のときに重力10倍とかやっていたあれを物理的にウェイトをつけてやっているようなもんです。

説明に入りますが、まず、始めに言っておきたいのですが、このトレーニングはかなり指、肩に負荷がかかります。だから、最低でも5.11以上をコンスタントに登る人が対象です。それ以下の人は、まず、しっかりと5.10を登りこみましょう。だいたいの人はトレーニングより、登り込んだほうが早く上手くなりますから。

では、早速。このトレーニングはNicrosというクライミング会社と、Eric J. Horst氏の考案による、グリップ力の向上を目的としたものです。

必要な物:
  • Nicros HIT Training System
  • テーピング
  • ノート、ペン
  • ウェイト、ウェイトベスト又はベルト
  • ストップウォッチ
やり方:
  1. 先ずしっかりウォームアップをする。特に腱が暖まるまですること(筋肉は比較的温まりやすいですが、腱は遅いので、マッサージが効果的)。
  2. テーピングを巻く。マジ指に負荷がかかるので、テーピングしないと皮がベロ~ンしちゃいます。
  3. 次のグリップのセットをする:*ピンチ→3rdグリップ→2ndグリップ→1stグリップ→フルクリンプ→ハーフクリンプ→オープングリップ。
  4. マッチスタートで一番下のシステムボード又はピンチホールドから左右交互に登っていく(例:一段目のシステムボードから二段目のボードに右手、三段目に左手・・・最後の段でマッチしてまた左右交互に下りてくる)。
  5. 20手出来たらウェイトを加える。理想的なのは15~20手で落ちてしまう事。
  6. 各グリップごとに2分のインターバルを取る。この間にしっかりノートにいくらのウェイトで何手動けたか記録する。
  7. ピンチ~オープングリップを1セットとし、それを2セット行う。セットごとに3分のインターバルを取る。
  8. クールダウンして終了。
Tip&留意点:
  • 足ホールドはジブでも良いけど、しっかり足先がのれるものがBetter。というのも、このトレーニングはグリップの向上を目的としているものでフットワークのものではないから。ということで、フラギング、ドロップニー、バックステップなどは×。
  • しっかり記録を付ける事。自分がどのくらいのウェイトを足せばいいのか分かる。
  • 一日おきに、2週間続ける事。この間のボルダリング、クライミングは厳禁。ようは、ウェイトリフティングと同じで、Maxのパワーを引き出すトレーニングなので、ちゃんと24時間の超回復をさせましょう。残念ですが、トーレーニング終わったらさっさと帰りましょう。
  • 2週間後1週間のレストを取る。体にかなり負荷かかってますから。
  • ちゃんとやり方、留意点を守る事。特に20手以上とか、2セット以上とか、毎日とかやっても効果は絶対上がりません。むしろ逆効果になるので、必ず守る事。
とまぁ、以上が簡単な説明(コレでも簡単に説明しました・・・)。詳しい事はHorst氏の「Training for Climbing(Falcon Guide)」または、Nicros Web Site→ココを参照して下さいまし。

夏の本気クライミングを目指してトレーニングを皆さん頑張りましょーう!

*写真は上から HIT System、ピンチ、3rd、2nd、1st、フルクリンプ、ハーフクリンプ、オープン。クリンプはSystemの端を使い、オープンは真ん中のジャグを使う。

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